夏小強:「香港理工大学防衛戦」は香港と世界に何をもたらしたか

[2019年11月20日大紀元]
香港の学生たちは香港理工大学を何日も守り続けたが、香港警察は潤沢な資源と装備を有しており、警察側が優位に立つのは時間の問題であった。そして11月20日、警察はついにキャンパスに侵入し大学を占拠した。この間続いた香港理工大学の学生たちの悲劇的で激しい防衛戦は、歴史の一頁として記されるべき重要な出来事になるだろう。「香港理工大学防衛戦」の一連の流れは次の通りである。

第一に、最初に 香港理工 大学が戦いを擁護し、最終的に警察が勇敢に立ち上げる学生を約1,500人逮捕した。しかし香港市民は全力で救助にあたり、数百名の学生が警察から逃れた。


香港警察の動きを検証すると、中国共産党は事前に用意した逮捕計画に従って警察を動かしたものと思われる。その証拠に、中国共産党との戦いに参加した学生については1人も釈放されていない。18歳に満たないために釈放された学生もいたが、今後は中国共産党のブラックリストに乗せられ、いつでも逮捕される可能性があるのは否定できない。

第二に、勇武派の学生は防衛戦では敗れたが、一方で香港の学生と民衆は中国共産党に抵抗し勝利を手にした。


香港の学生はこの戦いの中で、血と生命を賭けて人間の尊厳と自由を守り、巨大な献身を捧げ、世界に対し中国伝統文化を命を懸けて守るという高貴な人間性を示した。 同時に、何万人もの香港の人々が家事や仕事を放り出し、自ら学生の救助にあたった。香港の通りには学生のために物資を届ける人々の長い車列が出現したという。これは香港の人々の偉大さと心情を現している。

こうした中国共産党の残虐行為は香港の人々を脅かしただけでなく、より多くの香港の人々を奮い立たせた。この結果、香港人はさまざまな手段を用い中国共産党と戦うこととなった。

第三に、この戦いで、中国共産党は残忍で血なまぐさい底なしの悪態を世界にさらすことになった。中国共産党は、世界のメディアの目の前で暴力行為と殺害を行ったため、もはや誰もが知る事実となった。そして世界に対し、中国共産党の邪悪な性質は変えることはできないと知らしめた。これは、香港や台湾を含む一部の人々が有していた、中国共産党に対する無邪気な幻想を完全に破壊した。

第四に、香港理工大学の上空に放たれた催涙ガス爆弾や、中国共産党特別警察による暴力行為は、米国、英国、欧州連合(EU)、その他国家と国際社会の注意を引き付けた。米国の国務長官や国会議員、また英国等の政治家は香港のために声を挙げ中国共産党の残虐行為を非難した。このほか、米国は議会において香港の人権と民主主義に関する法案を採択した。

しかし、どのように呼びかけをし糾弾したところで、中国共産党は自らの行為を顧みておらず、香港の重大な人権の危機に実質的な効果を与えるには至っていない。

もちろん長期的な視点に立てば、今回の「香港理工大学防衛戦」が国際社会に中国共産党の本性を理解させ、中国共産党の下での香港の現実をより深く理解させることに繋がるだろう。今回の事件が中国共産党のより効果的な封じ込め対策に寄与することを願うばかりである。

脱党支援センター訳:首里 建

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